広島市平和記念公園及び記念館 競技設計1等案 平面図
丹下健三・浅田孝・大谷幸夫・木村徳国
( 日本建築学会『建築雑誌』1949年 10+11月号 より
入選した3案のうち、原爆ドームを 地域計画の焦点としたのは、丹下案だけだった。


原爆ドーム

丹下健三による、大アーチのモニュメントのある「広島平和センター」コンペ1等入選案 模型写真
( 丹下健三・藤森照信著『丹下健三』 2002、新建築社刊 より ) 上図とも、赤線・赤字筆者
原爆ドームから平和大通りに直角に軸線をもうけ、すべての施設を その軸線上に シンメトリーに配置した。
平和会館(公会堂+陳列館+本館)は、平和大通りと平行な軸線上に一列に並べた。
最もシンボリックな大アーチが、結局 小さな埴輪のような慰霊碑になったのは、まことに残念。
模倣と言われようと何と言われようと、ここには大アーチの類(たぐい)が必要だったと思う。
形態の差異に こだわるなら、三角アーチや水平アーチにする手も あったのではないか?


<参考> イーロ・サーリネンが設計したジェファースン・メモリアル・アーチ
(From "Saarinen" by Pierluigi Serraino, 2005, Taschen)
38歳にして 1948年のコンペで1等をとったが、没後の1964年に完成した。
高さ 192メートル、ミズーリ州、セントルイス