アンリ・ド・レニエ著、アンドレ・マルチ画の『古代神話情景集』1924年、 20 × 14.5cm。
ごく近年の再製本で、濃紺色のモロッコ革によるハーフ・レザー。
平はマーブル紙。 天金、他の小口はアンカット。背にはバンドが5本。
2段目にタイトルと著者名を金文字箔押し。他の段にも金の箔押しで模様を描く。
革とマーブル紙の境に金線入り(これは 天金と同じくらい 費用が かかる)。



   

<上> 天小口  天金をほどこし、 3色の絹糸を手編みした花ぎれ、同じく3色の しおり紐(スピン)をつける。背革の天端を 花ぎれにかぶせるように水平に曲げることによって、ここに指をかけても壊れないように強度をもたせている。その左右には 表紙を開きやすくするための 凹み(切り込み)を上下につけている。
<右> 背表紙の上半分  5本の背バンドには点線、 2番目の区画にはタイトルを、他の区画には繊細な装飾を、上から下まで 金で箔押ししている。



表紙を開いて 本を伏せたところ



表紙の見返し、マーブル紙。 色合いは表紙と合っているが、柄が大柄すぎるのが
残念。 見返しのマーブル紙は、細かな櫛目模様にするのが一番良いと思う。