アンリ・ド・レニエの 『二重の愛人(ラ・ドゥーブル・メートレス)』 の、オリジナルの仮綴じ本の
時の表紙。 ジョルジュ・バルビエの ポシュワール画で飾られている。革製本した時に、
保存して製本に組み込んだ。 408ページもあるので、背表紙は だいぶ幅広。


『二重の愛人』  左ページ:ポシュワールによる口絵(フロンティスピス) 
(ローマを逍遥する ニコラ・ド・ガランド。 向こうにヴェスタ神殿と、遠くに
サン・ピエトロ大聖堂が見える。)右ページ:アンリ・ド・レニエの妻である、詩人
マリ・ド・レニエ(筆名 ジェラール・ドゥヴィル)への献辞。


『二重の愛人』 本扉(文字も図もポシュワールによる)
左ページに、この本の番号が 113 と印刷されている( 1,000部のうち)。
一冊ずつ、活字を取り替えて印刷したようだ。


『二重の愛人』 序文  文字はイタリック体。
左ページには、裏の扉ページ(前図)の、挿絵の黒の顔料が浸みとおっている。
右ページの挿絵(ビニェット)は、書斎で構想を練っているアンリ・ド・レニエと、
作中人物たち。その下は、章頭の書き出し文字 J の図案化、これを レトリーヌ
(Lettrine)という。本文中のレトリーヌは すべてオレンジ色だが、序文では白抜き。


上図の、作中人物たち 5cm × 5cm 部分の拡大。
(ポシュワール技法による 細密画(ミニアチュール)