ANTIQUE BOOKS on ARCHITECTURE - XXXII
サント・マリ・ド・ラ・ピエール・キ・ヴィール修道院
ゾディアック 編

タン叢書
4. ヨーロッパ 北部

Editions Zodiaque
" Collection de la Nuit des Temps " 1954-99
Abbaye Sainte-Marie de la Pierre-qui-Vire


神谷武夫


レ・フォルム・ド・ラ・ニュイ叢書, ラ・ニュイ・デ・タン読本, ラ・ニュイ・デ・タン叢書


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 『ラ・ニュイ・デ・タン叢書』の第4回(最終回)は、「ヨーロッパ北部編」と銘打ちましたが、実は ゾディアックの ヨーロッパ北部のロマネスク美術を扱う巻は全部で 15巻で、前回のヨーロッパ南部編の 27巻に比べると、ずっと少ない巻数です。これに その他の特定主題(ガリア、シトー会、レバント)の4巻を加えても 19巻です。たしかに中世初期は、南ヨーロッパのほうが 北ヨーロッパよりも文化的に進んでいましたから、ロマネスク建築も 南のほうに より多いとは言えます。
 しかし『ラ・ニュイ・デ・タン叢書』で 南と北に これほど差がついたのには、別のわけがあります。それは 第1回で書いたように、ラ・ピエール・キ・ヴィール修道院の ゾディアック出版所が、2001年に すべての出版権と販売権を、PVC (カトリック生活出版 Publications de La Vie Catholique) グループに売却して、その活動を終えてしまったために、ドイツ編が4巻で中断してしまったからです。もし撤退していなければ、ドイツ編は10巻には なったはずでしょうし、さらに東欧編も出していれば、『ラ・ニュイ・デ・タン叢書』は 全部で 88巻ではなく、100巻ぐらいに なったことでしょう。今回の北ヨーロッパ編も、南ヨーロッパ編と同じくらいの巻数になったと思われます。
そうした 残念なことを言っていても 仕方がないので、今回はスペースのあいた分に、ゾディアック出版所が出した、ロマネスク美術の関連書を紹介しようと思います。それもまた、ロマネスク愛好者には役立つことでしょうから。

木彫の十字架(「フォレ・ヴレ・ロマン」より)

 ゾディアックは『ラ・ニュイ・デ・タン叢書』に伴走する形で、ロマネスク美術をより深く理解する助けとなるよう、同じ判型で『ラ・ニュイ・デ・タン読本』Introduction de la Nuit des Temps というシリーズを出版しました。ここに採りあげるのは、
 ロマネスク美術の用語辞典をなす『グロセール・デ・テルム・テクニック・ド・ラール・ロマン』と、ロマネスク建築の発展を描く『アンヴァンシオン・ド・ラルシテクチュール・ロマーヌ』、そして ゴチックのカテドラルを概説する『イニシアシオン・ア・ラール・デ・カテドラル』の3巻です。
 その他にも ロマネスクのイコノグラフィの辞典『ディクショネール・ディコノグラフィ・ロマーヌ』、ロマネスクの彫刻を扱った『フロレゾン・ド・ラ・スキュルチュール・ロマーヌ 1、2 』、ロマネスクの象徴物についての『ル・モンド・デ・サンボル』と、その辞典である『レクシック・デ・サンボル』、また、ロマネスクの巡礼路を描いた『ルート・ロマーヌ 1、2、3 』(レーモン・ウルセル著)、さらに、フランス美術史をなす『イストワール・ド・ラール・フランセ 1、2 』があり、全部で 13巻を出版しました。
 そのシリーズとは別に今回は、判型も違う、ロマネスク美術入門としての『イニシアシオン・ア・ラール・ロマン』と、大型のフランス・ロマネスクの地図・索引をなす『アトラス・ド・ラ・フランス・ロマーヌ』をも紹介することにします。


高雅な布装の 『ラ・ニュイ・デ・タン 叢書』、「アブリュッズ・ロマン」


● 今回の配列の順序は、次の通りです(24巻)。
ヨーロッパ 北部-----ブリテン諸島(イングランド 1・2、スコットランド、アイルランド 1・2・3 )
          ドイツ(ウェストファーレン、ザクセン、ファルツ、バイエルン地方)
          他の北ヨーロッパ(スカンジナビア 1・2、オランダ、ベルギー、スイス)
特定主題-----------(ガリアの美術、シトー会の美術 1・2、テール・サント)
関連書-------------(ロマネスク美術入門、ロマネスク建築の発展、ロマネスク美術用語辞典、
         ゴチックのカテドラル美術入門、フランスのロマネスク美術・アトラス)




ブリテン諸島


イングランド

ラ・ニュイ・デ・タン叢書 59.
アングルテールロマーヌ -1
イギリス、イングランド南部のプレロマンとロマネスクの美術と建築 。
イングランドを、フランス語では アングルテールと言う。
1983年 アールス・バートン、ウィンチェスター、チチェスター、カンタベリー、
バーフレトーン、ロチェスター、ノーウィッチ、イーリー、他。
22×17cm、380ページ(カラー6葉、モノクロ 150点)
リュシアン・ミュッセが執筆。 ジャケット左は
キルペックの聖堂扉口、右は チチェスターのカテドラルのレリーフ彫刻。


イングランド

ラ・ニュイ・デ・タン叢書 69.
アングルテールロマーヌ -2
イギリス、イングランド北部のプレロマンとロマネスクの美術と建築 。
1988年 ダラム、リンディスファーン島、セルビー、リンカーン、
メルボルン、サウスウェル、ピーターバラ、キャスター、他。
22×17cm、360ページ(カラー4葉、モノクロ 160点)
リュシアン・ミュッセが執筆。 ジャケット左は
リンディスファーンの修道院遺跡、右は ダラムのカテドラル。
ファウンテンズと ビルドワスの修道院遺跡は
『ラール・システルシアン -2』で扱っているので、この巻にはない。


スコットランド

ラ・ニュイ・デ・タン叢書 63.
エコスロマーヌ
イギリス、スコットランドのプレロマンとロマネスクの美術と建築。
スコットランドを、フランス語では エコスと言う。
1985年 エディンバラ、ダルメニー、ジェドバラ、ダルメニー、ダンファームリン、
ケルソー、ジェドバラ、アイオナ島、カークウォール、他。
22×17cm、392ページ(カラー4葉、モノクロ 139点)
ピーター・シャラットと フランス・シャラットが執筆。 ジャケット左は
カークウォールのカテドラル、右は エディンバラ国立博物館蔵の聖遺物箱。


アイルランド

アイルランド  アイルランド

ラ・ニュイ・デ・タン叢書 18, 19, 20.
ラールイルランデ -1, -2, -3
L'ART IRLANDAIS, 1963, 1964, 1964年
アイルランドの美術3巻本。 叢書の初期の刊行だが、
あまり 建築的遺構が無いのが物足りず、購入しなかった。
その代わりに、後になって 次の大型一巻本が出版されたので、それを入手した。

  アイルランド

レ・フォルム・ド・ラ・ニュイ叢書 11.
ラールメディエヴァルアンニルランド
中世アイルランドの美術, 1998年 A4サイズの大型本。
目次:1. 先史時代、2. キリスト教の復活、3. 7世紀、4. 8世紀 金銀細工の黄金時代、
5. 8-9世紀の彩色写本、6. 8-9世紀の金銀細工、7. 9-10世紀の十字架、8. 初期の聖堂、
9. 紀元 1000年の美術、10. 紀元 1,000年の断絶と伝統、11. 11-12世紀の金銀細工、
12. 12世紀のロマネスク建築と彫刻、エピローグ
31×24cm、368ページ(カラー 74ページ、モノクロ 98ページ)
特に『ケルズの書』をはじめとする 彩色写本のカラー図版が豊富。
ピーター・ハービスンの英語テキストを、ディヴィーナ・カボが仏訳。
ジャケットの写真は、彩色写本『ケルズの書』より聖ヨハネ。



ドイツ


ヴェストファーレン

ラ・ニュイ・デ・タン叢書 88.
ウェストファリロマーヌ
ドイツの西南部、ヴェストファーレン地方のロマネスク美術と建築。
1999年 ミュンスター、フレッケンホルスト、オスナブリュック、ミンデン、
パーダーボルン、コルヴァイ、リュクデ、ゾースト、他。
22×17cm、372ページ(カラー12葉、モノクロ 140点)
ウーヴェ・ロッブデイ(Uwe Lobbedey)が執筆。  ジャケット左は
シュティーペルの聖コルネリウス聖堂の壁画、右は パーダーボルンのカテドラル。


ザクセン

ラ・ニュイ・デ・タン叢書 85. サックス・ロマーヌ
ザクセン地方のロマネスク, 1996年
ドイツ編では この巻のみ、私の蔵書に欠けている。
叢書の最終期に 知らない内に出て、気が付いた時には 品切れとなっていた。


ファルツ

ラ・ニュイ・デ・タン叢書 79.
パラチーナロマン
ドイツ西南部、ファルツ地方のロマネスク美術と建築。
1993年 ロルシュ、シュパイアー、マインツ、ウォルムス、リンブルフ、
マウルブロン、エーバーバッハ、ミッテルハイム、他。
22×17cm、384ページ(カラー8葉、モノクロ 122点)
デトハルト・フォン・ヴィンテルフェルトが執筆。
ジャケット左は ミッテルハイムの聖堂、右はシュパイアーのカテドラル 。
シュパイアーのカテドラルは 1981年に、ロルシュの修道院は 1991年に、
マウルブロンの修道院は 1993年に、ユネスコ世界遺産に登録されている。
エーバーバッハの修道院は『ラール・システルシアン -2』で より詳しく扱っている。


バイエルン

ラ・ニュイ・デ・タン叢書 83.
バヴィエールロマーヌ
ドイツ南部、バイエルン地方のロマネスク美術と建築。
1995年 レーゲンスブルク、アウクスブルク、アルテンシュタット、
フライジング、フラウエン島、他。
22×17cm、414ページ(カラー8葉、モノクロ 128点)
リヒアルト・シュトローベルと マルクス・ヴァイスが執筆。
ジャケット左は レーゲンスブルクのアラーハイリゲン聖堂、
右は レーゲンスブルクのニーダーミュンスター 廻廊。



他のヨーロッパ北部


スカンジナーヴ

ラ・ニュイ・デ・タン叢書 28.
ラールスカンジナーヴ -1
スカンジナヴィアの古代と中世の美術と建築 -1。
1969年  目次:歴史的枠組み、ヴァイキングの美術、木造の聖堂。
22×17cm、464ページ(カラー4葉、モノクロ 236点)
ジャケット左は オスロ博物館の金の拍車、右はノルウェーのウルネスの木造聖堂。
ウルネスの木造聖堂は、1979年に ユネスコ世界遺産に登録されている。

スカンジナーヴ

ペーテル・アンケルが執筆。 スエーデン、ノルウェー、デンマークの ヴァイキングの美術と
ノルウェーの木造聖堂建築を扱う(写真はボルグンドの木造聖堂)。


スカンジナーヴ

ラ・ニュイ・デ・タン叢書 29.
ラールスカンジナーヴ -2
スカンジナヴィアのロマネスク美術と建築 -2。
ノルウェー、スエーデン、デンマークのプレ・ロマンとロマネスクを扱う。
1968年 トヴェジェ、ドルビー、ルンド、フサビー、トロンハイム、
ベルゲン、オスロ、カロンボー、他。
22×17cm、406ページ(カラー10葉、モノクロ 249点)
アロン・アンデルソンが執筆。
ジャケット左は デンマークのボーンホルム島、エステルラースの円形聖堂、
右は スウェーデンのヴェクショーの博物館蔵、木彫聖母子像。


オランダ

ラ・ニュイ・デ・タン叢書 81.
ペイロマン
オランダのロマネスク美術と建築。
ペイ・バとは文字通りには「低地国」の意で、オランダのこと。
第2版 1994年 マーストリヒト、オルデンザール、
ユトレヒト、ビールム、アンルー、他。
22×17cm、352ページ(カラー6葉、モノクロ 132点)
アダ・ヴァン・デジクが執筆。
ジャケット左は マースムの聖堂、右は マーストリヒトのノトル・ダーム聖堂。


ベルジック

ラ・ニュイ・デ・タン叢書 71.
ベルジックロマーヌ
ベルギーのロマネスク美術と建築。
第3版 1979年 ニヴェル、ティーネン、ヘント、ロベス、スワニェ、
トゥルネー、リエージュ、ユイ、サン・セヴラン、アスティエール、他。
22×17cm、412ページ(カラー6葉、モノクロ 149点)
バラル・イ・アルテが執筆。 ジャケット左は
アスティエール・パール・ドラの聖堂、右は トゥルネーのカテドラル。
トゥルネーのカテドラルは、2000年に ユネスコ世界遺産に登録されている。


スイス

ラ・ニュイ・デ・タン叢書 8.
シュイスロマーヌ
スイスのロマネスク美術と建築。
第3版 1996年 ミュスタイア、クワール、ジリス、ジョルニコ、
ペイェルヌ、ジュネーヴ、シオン、バーゼル、他。
22×17cm、356ページ(カラー35葉、モノクロ 136点)
ハンス・ルドルフ・マイアーが執筆。  ジャケット左は
サン・モーリスの宝物から聖遺物箱の 栄光のキリスト、右は アイニゲンの聖堂。
ミュスタイアのザンクト・ヨハン修道院は、2000年に ユネスコ世界遺産に登録されている。
ボンモンの修道院は『ラール・システルシアン -2』で扱っているので、この巻にはない。



特定主題


ゴルワ

ラ・ニュイ・デ・タン叢書 4.
ラールゴルワ
ガリア(古フランス)の古代とプレ・ロマンの美術。
第2版 1964年 (初版は 1956)  目次:序、ケルトの先駆け、彫像、
貨幣、金属工芸と焼物、ケルトのキリスト教美術。
22×17cm、312ページ(カラー4葉、モノクロ 128ページ)
主に アンドレ・ヴァラニャックが執筆。
ジャケット左は パリジーの金貨、右は アヴィニョンの宝石博物館の怪人像。
(ゴルワの女性形はゴルワーズで、タバコの銘柄名として有名。)


システルシアン

ラ・ニュイ・デ・タン叢書 16.
ラールシステルシアン -1.
シトー会の美術と建築 -1 フランス編。
第2版 1974年 (初版は1962) フォントネー、レスカル・デュー、セナンク、
オバジーヌ、ル・トロネ、ヌワールラック、ポンティニー、シルヴァカーヌ、他。
22×17cm、380ページ(カラー 6葉、モノクロ 152点)
アンセルム・ディミエが執筆。アンジェリコ・シュルシャンが序文。
英語と独語のレジュメ付。 ジャケット左は
ラ・フェルテ・シュル・グローヌの彩色写本、右は ル・トロネの修道院の中庭。
フォントネーの修道院は、1981年に ユネスコ世界遺産に登録されている。
本巻は、「古書の愉しみ」の 第19回第20回 で詳しく紹介してあります。


システルシアン

ラ・ニュイ・デ・タン叢書 34.
ラールシステルシアン -2
シトー会の美術と建築 -2 ヨーロッパ編。
1986年  ファウンテンズ、ボンモン、エーバーバッハ、ポブレト、ビルドワス、
フォッサノーヴァ、カザマリ、サンテス・クレウス、アルコバーサ、他。
22×17cm、326ページ(カラー 7葉、モノクロ 131点)
アンセルム・ディミエが執筆。 英語と独語のレジュメ付。
ジャケット左は イギリス、ファウンテンズの修道院遺跡、
右は スペイン、ポブレトの修道院の中庭。
ファウンテンズの修道院遺跡は スタッドリー王立公園と共に 1986年に、
ポブレトの修道院は 1991年に、ユネスコ世界遺産に登録されている。


テールサント

ラ・ニュイ・デ・タン叢書 21.
テールサントロマーヌ
聖地(シリア、パレスチナ)のロマネスク美術と建築。
テール・サント Terre Sainte とは 聖地 の意で、英語ではホーリー・ランド Holy Land。
1975年 ソーヌ、クラック・デ・シュヴァリエ、イェルサレム、タルトゥス、他。
22×17cm、328ページ(カラー5葉、モノクロ 130点)
ポール・デシャンが執筆。 英語と独語のレジュメ付。
12, 13世紀に十字軍が中東に遠征して築いた ロマネスクの城塞と聖堂。
ジャケット左は クラック・デ・シュヴァリエの城塞、右は イェルサレムの聖アンナ聖堂。
ソーヌと クラック・デ・シュヴァリエの城塞は、2006年に ユネスコ世界遺産に登録されている。



関連書


イニシアシオン    イニシアシオン

  イニシアシオンラールロマン
ロマネスク美術入門、建築と彫刻。
2002年 目次: ロマネスク時代の工事現場、11世紀のロマネスク、
12世紀のロマネスク、ヨーロッパのロマネスク彫刻、ロマネスク様式の終焉。
ジャケットなしの ソフト・カバー、角背、21.5×17cm、
240ページ(カラーなし、モノクロ 160点)
アンヌ・プラシュ監修、ニコラ・レヴェロン、フィリップ・プラニュー 他が執筆。
表紙右は フランス、トゥレーヌ地方の タヴァンの聖堂、扉口詳細。


アンヴァンシオン

ラ・ニュイ・デ・タン読本
アンヴァンシオンラルシテクチュールロマーヌ
ロマネスク建築の発展。 レーモン・ウルセルが執筆。
1970年  目次: 序論、1. ロマネスク前夜、2. 概観、3. 石、
4. 平面、5. 壁、6. ヴォールト、結論ありとせば。
22×17cm、472ページ(カラー4葉、モノクロ 153点)
ジャケット左は カーンのサン・テチエンヌ聖堂、右は ベアトゥスの黙示録の彩色写本。


グロセール

ラ・ニュイ・デ・タン読本
グロセールテルムテクニックラールロマン
ロマネスク美術用語辞典(「ラ・ニュイ・デ・タン叢書」の読者のための)。
第2版(レーモン・ウルセルによる校閲版) 1971年
目次:用語入り予備図版、用語辞典、仏・独・英・西・伊語対照表。
22×17cm、540ページ(カラー4葉、モノクロ 169点)

グロセール

メルシオール・ド・ヴォギュエと ジャン・ヌフヴィルが執筆。
ウェンセスラス・ブガラによる豊富な説明図。 非常に浩瀚な辞典で、研究者必携。
ジャケット左は フランス、ゲレの博物館蔵の琺瑯タイル、
右はノルウェー、オスロの装飾美術館蔵、バルディショルのタピスリー。


カテドラル

ラ・ニュイ・デ・タン読本
イニシアシオンラールカテドラル
ゴチックのカテドラル美術入門。
第2版 改訂版 2001年(初版は 1999) ジャン・コッスが執筆。
目次: 1. ゴチックのカテドラルの基礎 2. ルイ・ジレによる歴史的概説 3. 経過
4. 力と形 5. 解析図 6. フランスの7大カテドラル 7. 変容 後記。
22×17cm、338ページ(カラー67点、モノクロ 74点、図面多数)
ジャケット左は サン・ドニのカテドラル、北トランセプトの薔薇窓、
右は ランのカテドラル、交差部の天井。

  カテドラル

フランスの7大カテドラルとは、ラン、パリ、ブールジュ、シャルトル、ランス、
アミアン、ボーヴェの ゴチック・カテドラル。上図は ブールジュの聖エチエンヌ大聖堂。


  アトラス

アトラスフランスロマーヌ
1995年  フランスのロマネスク美術のアトラス(地図帳)。
A4サイズの大型本、30×24.5cm、336ページ(カラー24ページ, 地図 39面)
ポリーヌ・ド・ラ・マレーヌが執筆。F・ノエル・ドゥネイが地図と説明図。
地名をABC順に並べ、各聖堂と 本書の地図との対照、およびミシュラン地図、
ゾディアックの出版物(レ・トラヴォー・デ・ムワ叢書、ラ・ニュイ・デ・タン叢書、
ラ・ニュイ・デ・タン読本、ラ・カルト・デュ・シェル叢書、レ・フォルム・ド・ラ・ニュイ叢書、
レ・プワン・カルディノー叢書、ラ・ヴワ・ラクテ叢書)の関連ページを示して、
ゾディアックのフランス出版物の総索引の役割を果たす。
本は 少々重くて、手軽に使うには やや不便。
ジャケット写真は、ルション地方の サン・マルタン・デュ・カニグ修道院。

( 2015 /08/ 02 )


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