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猫の思い出 |
神谷武夫
( 2021 /04/ 15 ) |
昔、木賃アパートに 住んでいたときに、勤めから もどって 一人で食事をしていると、開け放った窓から、不意に 子猫が飛び込んできたことが あります。猫は 私の食事を なんら邪魔せず、興味深そうに 本棚の本を見て歩いて、においを嗅いだり、ソファに おとなしく寝そべったり していました。首に鈴が ついていたので、近くの家の飼い猫でしょうが、気晴らしか、その日は ずっと 私と一緒にいて、抱かれても まったく抵抗しません。よほど躾の良い、上品な猫でした。 ![]() クラフト・センター・ジャパンの独楽(こま) 後になって、もしかすると、あの猫は 本当は 猫ではなく、私に 想いを寄せていた少女が、猫に姿を変えて 私を訪ねてきたのでは ないだろうか、もしかすると、少女は 病気で 命を落して、あの世へ行く途中に、猫の姿をして 別れを言いに来た のでは ないだろうか、とまで 空想をふくらませる ほどに、可愛い猫でした。それが 私の、唯一の 猫の思い出です。 ( 2007年6月5日 )
猫を写した、私の好きな動画チャンネルの いくつかの紹介
(保護猫うずらの 成長記、うずらねこ ちゃんねる)
(行かないで!と訴えてくる 生後23日目の子猫)
(Lulu the Cat ルル ザ キャット)
![]() 上の「猫の思い出」を別にすれば、街で見かける猫は(うちのマンションの 自転車置き場で 時折り 見かける猫も)、だいたい 太っていて、 ドタリとした感じに 座り込んでいて、非常に眼つきが悪く、こちらが 近くを通ると、まるで極悪人でも見たかのように、パッと走り去るので、猫には 良い印象を 持っていませんでした(というより、憎たらしい印象です)。ところが 昨年からユーチューブの動画チャンネルで「子猫」たちを写した動画を見始めたら、何とまあ 可愛いのだろうと 驚きました。子猫は みんな可愛い。それらの 可愛らしい子猫の姿を 動画から切り取って静止画にしたものは、PC 内に 百枚以上も 溜まってしまいました。猫というのは、成猫(憎たらしい)と、子猫(可愛らしい)とで、どうして こうも 違うのでしょうか ? もっとも それは、人間の場合と 同じかもしれませんが。 ( 2024 /05/ 16 ) |