日本建築の源流をたずねてインドまで旅した伊東忠太は、仏典を求めてインドに留学した中国僧、玄奘 (三蔵法師) に自己の姿を重ね合わせていたふしがある。 これは本巻の巻末にある、「釈迦の掌の上の孫悟空」 を描いたと思われるスケッチで、忠太の寓意画の才能を遺憾なく発揮した絵であるが、後の眼からは、「ファーガソンの掌の上でインド建築の調査をした忠太」 のようにも見える。 (06254, 255)